こんにちは。@Techガールです。
8月半ば、アメリカで初めて無痛分娩で息子を出産しました。
今日は無痛分娩に興味のある方に向けて、自分の体験談をブログに詳しく書いてみたいと思います。
37歳で初めての出産、しかも異国での出産だったので妊娠中期頃までは不安だったのですが、妊娠後期になるにつれ、お腹が大きくて「生きているだけで精一杯」という状態になってくると、陣痛や出産が怖くても「早く出して楽になりたい!」の気持ちの方が強くなり、出産が怖いとか考える余裕が無くなってきていました。(笑)
あと、日本で無痛分娩で二人の子どもを産んだ友達からも「全く痛く無くて、赤ちゃんが出て来る瞬間までLINEやってたよ」とか言っていたので、「そっか〜やっぱり無痛って楽なんだね」と楽観的に考えるようになっていました。
が!しかし!!
私の無痛分娩は、期待していた通りの「痛く無い出産」ではなく、さぁ産まれるぞ!というプッシュ(いきみ)の瞬間から、何故か激痛に変わり・・・いきなりアルマゲドンレベルの痛みの中、訳が分からずに出産!という形になってしまいました。
しかも、麻酔医は途中でいなくなるし…激痛に変わった時点で私は麻酔医を探すため、鬼の形相で必死にベッド周りを見回しましたが、彼女はすでに麻酔が終わった時点でさっさと退散していたようでした。T_T
う〜〜ん・・こんなことってあるんですね。。。(涙)
まぁ色々とありましたが、結果としては、無痛分娩は体力を温存できるので、選択してよかったと思っていますが、日本だと最近では麻酔の効き過ぎで呼吸困難になったり、その他の医療事故で安全性がどうなっているのか、どんなリスクがあるのかなど、知りたい内容も多いと思いまので、今日は無痛分娩の体験談と、メリット、デメリット、無痛分娩のリスクや日本で無痛分娩ができる病院など詳しくまとめてみたいと思います。
無痛分娩とは?
まず最初に、皆さんはすでにご存知かと思いますが、無痛分娩とは出産時の、アノあり得ない激痛を麻酔により出来るだけ抑えて、出産を楽にしようという、一つの出産スタイルです。
私も実際に体験しましたが、確かに体力は確実に温存できます。そしてその分、赤ちゃんが「さぁ出てくるぞ!」という瞬間の、一番肝心な「いきみ」の部分まで体力を温存できるので、赤ちゃんを捻り出す「いきみ」が短時間で終了出来たり、出産後もすごく体が楽だったりと、母体にとってすごくメリットが大きいと感じました。
麻酔をする場所は、背中のちょうど真ん中より少し下の部分で、そこにある「硬膜外腔」という場所に麻酔が入って痛みを制御するのだそうです。私も実際にされましたが、針が背中に入る一瞬だけ、チクっとして結構痛いのですが、その後は陣痛の地獄の様な痛みがウソみたいにすっかり消え去ります。
しかし、麻酔を利用するということで、無痛分娩を取り扱っている病院や産院でしか行うことが出来ません。日本では今現在でも自然分娩の方が主流の様な気がしますが、私の周りの高齢出産組の友人達は、もう殆どが無痛分娩で出産しています。
もしかすると、今後は欧米諸国のように無痛分娩が主流になってくるのかもしれませんね。
アメリカ、ヨーロッパではすでに無痛分娩が主流
私の住んでいるアメリカでは、主にこの無痛分娩が主流で、特に要望が無ければ普通に「出産する」=「無痛分娩」ということになっています。一部の「自然が一番」と思っている方達は、麻酔を使わない自然分娩を選ぶ人もいますが、アメリカでは少数派になると思います。
ちなみに無痛分娩のことを英語で「Epidural(エピデュラル)」というのですが、これは無痛分娩の際にする麻酔(硬膜外麻酔)の名前から来ています。
また、麻酔を使わず、自然に出産することを英語で「Natural birth(ナチュラルバース)」とか、「Drug-Free Birth(ドラッグフリーバース)」など言います。
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産後のメリットがすごい!本当に痛く無かった無痛分娩。
無痛分娩の最大のメリットは、母体によるメリットが一番大きいと思います。陣痛の痛みをコントロールできるので、出産までに体力を十分に温存できるため、産後の体も比較的楽だと思いました。
実は後で書いているように、出産途中で麻酔が切れて、途中から自然分娩になってしまったので、半分は無痛分娩、半分は自然分娩という、結構珍しい体験をしました。ですので、何となくですが、両方のことが分かるのかな?と自分では思っています。
無痛分娩が「すごい!」と思ったのは、地獄の様に痛くてしょうがなかった陣痛が、麻酔を入れた瞬間からウソみたいに消え去って、談笑できるレベルまで5分と掛からなかったことです。
ただ、無痛分娩で麻酔を使ってもらうまでは、子宮口が7cmまで開くのを待ってからやっと麻酔が使えるようになるので、それまでが本当に地獄でした。
私は無痛分娩だったので、陣痛がかなりキツくなってきた午前8時過ぎから麻酔を入れてもらうまでの11時50分まで、約4時間ほどは陣痛が痛くてしょうがない地獄を経験しているので、あれがあのままいきみまで続いていたらと思うと、今でもゾっとします。
しかも、いきみが赤ちゃんを捻り出す最終ステージなので、そこが実際に一番体力を使うところなんです。いきみ直前の午後2時まで、麻酔で痛みを感じずに体力を温存出来たのは、すごく良かったと思いました。
実際、アメリカで無痛分娩をした産後の女性ってすごくタフです。退院した翌日に誰の付き添いも無しで普通に新生児を重いカーシートに乗せて小児科に行ったりしてます。一度、新生児を抱えた女性に話しかけたことがあるのですが、その女性も「昨日退院したのよ〜」と、普通に笑顔で答えていました。
私も実際に退院した翌日に息子を小児科に連れて行きましたが、何だか私だけヨボヨボでボロボロな感じで、アメリカの女性はタフだな、と勝手に思っていました。(笑)
無痛分娩のリスクやデメリット
痛みをコントロールし、出産時の痛みをコントロールできる無痛分娩ですが、もちろんリスクやデメリットもあります。
私も実際に気になって、出産する前に色々と無痛分娩のデメリットなどをチェックしたりしていましたが、あまり見ると「無痛分娩をやりたくなくなってくるのでは?」と思い、そこまで詳しく読んでいなかったのですが、今現在、お産が終わって「American Pregnancy Association」というページを読んでみると、色々と怖いことが書いてあるのも事実です。(汗)
参考What are the risks of epidural anesthesia? -American Pregnancy Association-
※「American Pregnancy Association」とは、妊婦さんの健康や出産について色々と詳しく情報を提供しているアメリカの非営利団体です。アメリカの産科医もよくこのページを参考にしているようでした。
私は医師ではないので詳しく説明するのは省きますが、無痛分娩のデメリットとしては、以下のようなことが稀にリスクとして挙げられるそうです。
- 麻酔による急激な血圧低下
- 骨髄液が漏れることによる頭痛
- 無痛分娩中は背中に針をずっと刺した状態になるので、その痛みを感じたり、吐き気や震え、耳鳴り、麻酔によって排尿が困難になることもあるそう
- 麻酔が切れた後も下半身が麻痺し、しばらく歩行が困難になる
- 非常に稀なケースでは、麻酔を刺した場所の神経が損傷し、永久的に麻痺した状態になる
「まぁこんなことはすごく稀だろう」と思っていたのですが、アメリカの友人で医師に近い仕事をしている人が一人いますが、その友人のクリニックには、無痛分娩の後に麻痺が残り、そのクリニックに治療に来る方もちらほらいると聞いてからは、何だか他人事ではないんだなぁ…という印象が少し残りました。
無痛分娩は確かにお産の最中と産後のメリットが大きいですが、何事もデメリットは付いてくるものなので、その辺りはしっかりと無痛分娩を予定している産院や先生にしっかりと相談してから決める様にして下さい。
無痛分娩が受けられる施設・病院のリスト
日本では無痛分娩が出来る産院や病院は限られているので、最初から無痛分娩で出産したいと思っている方は、以下のリンクより無痛分娩が出来る産院を探してみて下さい。
参考無痛分娩施行施設の紹介 日本産科麻酔学会(現在リンク切れになっています)
日本産科麻酔学会のサイトによると、2008年度では日本の分娩施設の約11%ほどしか無痛分娩をやっていませんでしたが、現在では増えてきているので、近くの産科や上の日本産科麻酔学会のサイトなどでチェックしてみて下さいね。
いよいよ無痛分娩当日!出産体験談を実況中継!
妊娠36週で子宮口が3cm、38週で4cmほど勝手に開いていた。
これは前の記事「臨月」で詳しく書いていたと思いますが、36週で子宮口が3cm、出産二日前の38週で4cmほど勝手に痛みもなく開いていました。
参考臨月でお腹が下がり出産間近!(写真あり)内診時の子宮口グリグリでお産が一週間早まる結果に!
担当の医師からは、初産にしては珍しいとのこと。
なので、お産は比較的軽く済むのでは?と、すでにこのとき予言されていました。(実際、私のお産は7時間くらいで終了)
ちなみにこの時診てもらった先生は、アリゾナでトップ10に入る有名な産科医さんでした。さすが・・今まで沢山の妊婦を診て来ただけのことはありますね。
出産当日。午前4時半くらいから陣痛が始まる。
いつもの様に、夜ご飯を食べた後はソファでゴロっと横になって眠っていました。朝方4時頃だったと思います。
ソファで寝ているとお腹の痛みで目が覚め、トイレに行きました。すると、少しピンクっぽい色のオリモノが付いていたのですが、以前も同じことがあったので、「またか。」と思い、またソファに戻って横になっていました。
トイレに行った後もずっとお腹の痛みは消えず、しかも定期的に痛みの波が襲ってくるようになりました。このお腹の痛みは、まさしく生理痛の様な痛みです。本当に似ています。
この日のお腹の痛みも、最初は前駆陣痛と思ってそこまで気にしていませんでしたが、もしこれが本番の陣痛だったら、この後病院→出産の流れになってしまうので、とりあえず風呂に入って体をキレイにする事にしました。
すると、風呂を上がる頃にはちょっと立っているのが辛い位の痛みに変わっており、しかも軽く出血もしていたので、この出血を見た瞬間から「あ、これ本番の陣痛で、私、今日出産するんだ。」と、直感で分かりました。
出産までのタイムライン
陣痛が来てから出産までのタイムラインを少し記録していましたので、ブログでも記録として残しておきたいと思います。
4:30AM頃、お腹の痛みで目覚める。
お腹の不快感と痛みで目が覚める。トレイに行くと、ピンク色っぽいオリモノが付いていたが、妊娠36週あたりからちょくちょく目にしていたので、さほど気にせずにそのままソファに戻る。
5:00AM頃、やっぱりお腹が痛い。
やっぱりお腹が張ってきて痛いので、陣痛の間隔をチェックし始める。(この時すでに6〜5分間隔くらいで陣痛が来ていた。)
6:00AM頃、風呂に入る。
トイレに行っても、ちょっと動き回ったりしても陣痛の間隔が一定で、前駆陣痛の様に消えてなくなることが無いので、この時点で「これは本番の陣痛かも…子宮口グリグリから今日で二日目だし、医師の予言通りに今日出産になっても不思議じゃないな」と、思い始める。
「今日出産になると風呂に入る機会は今しかない!」と思い、風呂に入る。(シャワーじゃなくて湯船に入りました。)
6:40AM頃、痛みは生理痛くらいの痛みに。
陣痛の痛みはやっぱり消えることはなく、風呂に上がる頃には立っているのが辛い位に痛くなる。
この時すでに陣痛の間隔は4〜5分位、痛みは「生理二日目の夜で、生理痛が少し楽になりかけている感じ」位の痛みだったと思います。なので、普段から生理痛が酷い人は陣痛が4〜5分間隔くらいで来ても「こんなもんか」と思うかもしれません。
この時の陣痛の間隔はこんな感じでした↓(時間が9:47AMなのは、アプリ内に残っていた記録をスクショした時の時間です。実際の陣痛が来た時間ではありません。)
7:15AM頃、もう立てない程の痛みに。
もうかなりお腹が痛くなっていたので、風呂に上がって服を着替えるのが結構辛かったです。
陣痛の波が収まっている間が勝負で、4分間隔で1分間痛みが続く感じだったので、次の陣痛までの3分の間に服を着たり、髪を乾かしたりしていました。
準備が出来たころには、もう立てない程の痛みに変わっていたので、旦那君に支えられながら車に乗って病院に向かいました。
7:30AM頃、生理痛がマックスで痛い感じの痛みに。
病院に到着するも、大きな病院なので駐車場が分からず15分ほど車でウロウロ…。
こうなるのを防ぐ為に、出産する病院へはツアーで一度行って見ていた方が良かったのですが、なんせ妊娠中は体調が悪くて腹も重くて、とにかく動くのが辛かったので、ツアーには行かないままでした。T_T;
ウロウロしている間にも陣痛の痛みは強くなる一方。(汗)もう旦那君に怒鳴る元気もなく、「は…早くして…」と、声にならないような小さな声でしか怒りをぶつけることができません。T_T
この車でウロウロしている時間も陣痛が襲ってくる度に痛くて苦しくて、かなり辛かったです。
7:45AM頃、病院に着いたら車椅子で移動。
やっと駐車場を見つけるが、止めていい場所が分からず、もうValet(駐車係の人が車を止めてくれる駐車サービス)の人にお願いすることに。この人が気を利かして、私に車椅子を準備してくれたのにはとても感謝しました。
病院前には普通の患者さんもこんな早朝なのに何人か居て、車椅子なんて重病人みたいで恥ずかしいだろうな〜っと一瞬思いましたが、陣痛が襲ってくると「あーダメだ!やっぱ車椅子がいい」と思い直し、車椅子で産科に移動しました。
8:00AM頃、子宮口チェック。
ようやく産科の受付に到着。
この時の陣痛の痛みは、すでに生理二日目の、かなり痛い生理痛の痛みになっていました。もう立っていることが出来ません。座っていても顔が歪んでしまうような痛さでした。
受付では患者の情報を入力する必要があったみたいですが、私は産婦人科から事前にネットで登録しておくと時間をセーブ出来ると聞いていたので、病院のサイトからオンラインで自分の情報を事前に入力していたので、名前を伝えるだけで受付が終了しました。
陣痛が来ている時に時間の掛かる手続きはかなり辛いと思うので、これは事前にやっておく事をオススメします。(特にアメリカ在住の方)
病室というより、処置室みたいなところに入れられて、そこで子宮口、血圧などのチェック↓を受ける。
8:20AM頃、ペニシリンの抗生物質の点滴開始。
妊娠初期に検査する「B群溶血性連鎖球菌」(英語では Group B Streptococcus と言います)の検査(GBS検査)で陽性が出ていたので、出産時に赤ちゃんへの感染を防ぐため、抗生物質の点滴をすることになっていたのですが、私、これフツーの点滴と思って甘く見ていました。
この点滴、正直陣痛よりも痛いです!
見て下さいよ、コレ…↓
▲出産から3週間経った時に撮ったものですが、まだこんなに内出血しています。T_T
この点滴、地味に痛いです。
というか、点滴してる部分が燃える様な痛みで、時には陣痛よりもこっちの点滴の方が痛かったです。マジで…。。
8:40AM頃、陣痛で苦しいのに廊下を歩かされるという地獄を体験。
子宮口の開き具合をチェック。
アメリカでは毎回担当医が手を入れて、指で子宮口の開き具合をチェックします。(何故かこんな所は未だアナログw)
二日前の検診で子宮口グリグリによって5cm開いていたと告げましたが、この日もこの時点ではまだ同じく5cmしか開いていませんでした。
陣痛が痛過ぎて、もう麻酔が出来る7cm位開いているんじゃないか?と期待していましたが、まだ5cmということでガッカリ…。しかも指でチェックされた刺激で、更に陣痛の痛みが加速してしまって…処置室のベッドの上でもがき苦しんでいました。T_T
分娩にはエピドラルという麻酔を使った無痛分娩を希望していたので、子宮口は7cmになるまで待つ必要があると告げられたので、とにかく7cm開くまで待つことになりました。
もうこんなに既に痛いのに・・・。
まだ麻酔をしてくれないなんて・・・今使わずにいつ麻酔使うんだ?
今でしょ?!
↑この言葉がずーっと頭をグルグルと回っていましたが、とにかくあと2cm開いて7cmになるまでと、担当看護師は一歩も引かず(汗)
そして、なるべく早くあと2cm開かせるために、その看護師さんが提案してきたもの。それは、
「病院の廊下を1時間くらい歩いてきてくれる?それであと2cm位はすぐ開くと思うわ。」
はい?普通に耳を疑いましたよ?
こんなに痛がって苦しんでいるのに、今ペニシリンの点滴までやってて燃える様な痛みを我慢してるのに。。
もう絶対ムリって思ったのですが、私、何故か意外に冷静でした。
あと2cm開けば麻酔で楽になれる。。
その事だけが「光」に感じられ、それだけを頼りに旦那君に支えられながら、点滴をぶら下げて病院内の廊下を右往左往歩くこと50分。かなり辛かったのですが、限界まで歩き続けてやりましたよ。(笑)
9:50AM頃、もう無理…。
50分ほど歩き回りましたが、もう陣痛の痛みが尋常じゃなくなってきたので、「もう無理だわ…」と旦那君に告げ、自分が居た処置室に戻る事にします。
10:30AM頃、子宮口やっと6、7cm開く。
処置室に戻り、子宮口を再度チェック。幸いこのとき6、7cm開いていました。
「ああ、これでやっと麻酔が使えるのね!早くこの痛みから解放されたい!」
担当の看護師は担当のドクターを呼びに、病室から出て行ってしまいました。しかしいつまで経っても看護師が戻って来ない・・。(涙)そうしている間にも私は陣痛の痛みで、ベッドの上で更にもがき苦しんでいます。。
やっと看護師が戻ってくると、今度は分娩室へ移動。
私が子宮口チェックを受けた部屋は、ただ単に妊婦の状態を確認するためのベッドだったようです。。
11:30AM頃、分娩室に移動。
分娩室に移動後、すぐに麻酔をしてもらえると期待していたら、他の患者が急遽C-section(帝王切開)になったので、それで手間取っていて少し遅れると告げられました。
かなりショックでした・・。T_T
そうしている間にも私の陣痛は更に酷くなり、もう顔はずっと歪みっぱなしでした。(この時は多分3分間隔くらいで陣痛が来ていた)
今度はこの分娩室の私担当の看護師さんが、私を見て哀れに思ったのか、陣痛の痛みを逃すために、膝の両端を仕切りにぎゅーとつねってきます。これは陣痛逃し、もしくは痛みをそらすテクニックなんだとかで、ぎゅーとされていると確かにそっちの押されている気持ち悪さが嫌で、若干陣痛の痛みが軽くなる感じではありました。
あと、呼吸法!
これが地味だけど意外に陣痛の痛みを和らいてくれました。
その呼吸法ですが、陣痛の痛みが来ている時に、深く息を吸ってふぅ〜〜とゆっくり吐くと、少し痛みが本当に和らぎます。(私はそうでした)
そうこうしている間に、すでに20分ほど経過。
遂に麻酔医の登場です!
「この野郎、遅れてきやがって早く麻酔しろい!」と、心の中で思っていたのですが、麻酔医らしき人物が分娩室に入ってきた時、その人が「神」に見えました。(笑)
11:50AM頃、エピドラル投入!(無痛分娩開始)
そして遂にエピドラル投入!この時、子宮口は既に7cm開いていたそうです。
エピドラルとは、無痛分娩に使用する麻酔のことです。背中に針を刺してからチューブで繋ぎ、そこから麻酔を入れていきます。
背中に針を刺される時は、表面麻酔か何かをして痛みが無い様にしてくれるのかと期待していましたが、何故かこれも無し。遅れた時間を取り戻すかのように、とにかくチャチャっと麻酔を施していました。
陣痛の波とエピドラル前の背中の注射がちょうど重なって、いきなりもの凄い痛みが襲ってきたので、体を支えてくれた看護師さんに思わずしがみ付き、「痛い〜〜痛い〜〜!!(もう日本語w)」と、悲鳴を上げながらの麻酔開始となりました。T_T
12:00PM頃、麻酔が効いてくる。
ちょうど麻酔開始から10分位経った頃、麻酔が十分に効いてきました。
麻酔直後は麻酔が両側の体に行き渡るように、体を左右に傾けたりしていました。(←意外にアナログw)
麻酔が効いて痛みが無くなるまでは、ほんの5分〜10分以内だったと思います。すぐに体が痛みから解放されて、おしゃべりも出来るようになりました。
▲「ブログ用に写真を撮っておきたい」と伝えると、旦那君が撮ってくれました。
ここで写真に写っている右側の担当の人に「子宮口が全開になるまで寝てたら?」と提案されたので、しばらく休むことにしました。
が、やっぱり寝れません。(笑)
麻酔は効いていますが、全身がガクガクと震え出してくるのです。これは麻酔無しの状態だと、陣痛の痛みに体が耐えられないので、脳内からアドレナリンが放出されているから体全体が震えてくるのだそうです。。。
本当にガクガクブルブルもんでしたよ... ガクブル((;゚Д゚)); ガクブル
喋ろうにも、口までガクガク震えてくるので、人間ってすごいな〜と、自分の体の機能に感心していました。
というか、脳内アドレナリン出る程の痛みって。
麻酔無しで出産する人達を、心の底からすごいなって思っていました。(しかしこの後、私も自然分娩の痛みを体感することになるのですがw)
1:00PM頃、子宮口9cm、人工的に破水。
エピドラルが効いてベッドにしばらく横になっていました。ちょっとお腹が空いてきたのですが、食物は食べられないので、ちょっと濃いめのジュースを旦那君に買ってきてもらって、ストローで飲みました。
エピドラル後も飲み物なら飲めるということを、この時初めて知りました。
モニターで陣痛、赤ちゃんの心拍、私の心拍などを確認しながら子宮口を再度チェックします。この時すでに子宮口は9cm、いきみまでもう少しです。
▲赤ちゃんの心拍、私の心拍と血圧、陣痛などを監視するモニター
ちょうど1:00PM頃、もう少しお産を早めるために人工的に破水をさせる処置を行いました。私が出産した病院は大学病院ということで、産科医を目指す研修生もドクターと一緒に実際の処置を見たり、施術に関わったりしていました。
破水をしてもらった人は、私の担当ドクターが担当している研修生が行いました。
破水させる瞬間まで、オマタの間からずっと様子を見ていました。(この研修医、大丈夫かいな?とちょっと思っていたので)破水後はオマタが血だらけで気持ち悪かったのですが、麻酔がしっかり効いているので全く痛くありません。
そしてこの後、お産がかなり進んでいくことになります。
1:45PM頃、下半身からオマタに向かって何か出て来る感覚。
お腹からオマタ辺りに何かが下がって来ている感覚が。。
無痛の麻酔をしていても、下半身に向かって何か降りてきている圧力はちゃんと感じるんですよ。
で、この時くらいから何か下半身がちょっと痛い様な気がしていたんです。。T_T
でも気のせいかなって思って気にせずにいたので、看護師さんにも何も言わずにいました。(ここでちゃんと伝えておけば最後まで無痛分娩だったかもって、ちょっと後悔していますT_T)
2:10PM頃、プッシュ(いきみ)開始!
下半身からオマタに向かって、何か巨大なモノが出て来ようとしている感覚がマックスに!
ちょうどその時、しばらく姿を消していたドクターが再び登場!
もう、その巨大なモノが出て来るのを阻止できない感じになり、「もうプッシュしたいです!(必死)」と伝えると「OK! Let's do this!!」とのかけ声で、私のお産は開始されました。
旦那君が右脚を持って、左脚は担当の看護師が持ってくれていました。
この時、陣痛を確認するモニターで確認すると、すでに陣痛は1分間隔。
ドクターはプッシュの方法を英語で説明してくれたのですが、私はこの時、無痛分娩だったハズが、何故かすでに「激痛」に変わっていた事に混乱し、とにかく必死に陣痛の痛みを受け入れることしか出来ない状態でした。。T_T
でも考えていたことは意外に冷静で、「痛過ぎる…でもまずはお腹の子を無事に出してあげないと!今はそれに集中するしかない。」と開き直り、もう麻酔どうこうよりも、とにかくプッシュ(いきみ)に集中することにしました。
本来は1分間の陣痛の間、赤ちゃんもグイグイとお腹の中から押し出されているので、その力を利用して私もプッシュする方が効果的に出産出来るのですが、なんせ痛みで混乱状態だったので、
「10秒間いきんだ後、ひと呼吸。これが1セット。それを1分間に3セット繰り返す」
↑これが理解できず、もう10秒間いきむってことしか理解出来てなかったので、それだけ守って後は勝手に自分のペースでお産していました。(笑)
しかし、私の真横で必死に正しいプッシュの方法を、レクチャーによって繰り返し教えてくれる人物が!
旦那君です。(笑)
私の右脚を持ったまま、まるで自分もお産しているかの様に、真剣にふぅ〜〜〜と呼吸していました(笑)
で、私に正しいプッシュの方法を説明してくれていたのですが、私はとにかく腹の子を出すのに必死過ぎて、もう何も耳に入ってきません。
英語が特に苦手な人がアメリカで出産する場合、プッシュ(いきみ)のタイミングや方法は、まだ自分が余裕がある時に確認しておくと良いかもしれません。(まぁ最後までちゃんと無痛なら余裕あるから楽に理解できると思いますがw)
立ち会い出産だったのですが、旦那君の他にもう一人、旦那君のお母さんも一緒に出産に立ち会ってもらいました。
義理母は出産の最中でも陣痛で苦しむ私の汗を拭いてくれたり、元気づけてくれたりして本当に心強かったです。
プッシュ(いきみ)の最中は、赤ちゃんが降りてきているのは感覚で分かりました。あと、赤ちゃんの頭がアソコに挟まっている感じとかも分かりました。(←多分、麻酔が切れていたせい)
赤ちゃんが産道を通って出て来る感覚ですが、、正直、「巨大なウンコがアソコから出て来ている」に、かなり近いと思います(笑)
でも実際、アソコからウン○することなんてないので、正確には、もう「アルマゲドンレベルのウン○をしている感覚」にかなり近いと思います。
それは何故か。アソコと肛門って近いから、そういう風に体が錯覚するんですよ。
なので実際、私はお産の最中、ドクターに「あ、あの!!なんかウン○が出て来ていると思うんですが!!どうなってるんですか?(←一応英語w)」と叫んでしまいました。(汗)
するとドクターからは普通に「No! It's a baby!!(違うわ!それは赤ちゃんよ!)」って返されましたよ。(笑
でも、その一言でウンコじゃないってことが分かり、またいきみに集中することが出来たんですがね。^^;
旦那君曰く、赤ちゃんの耳が見えた段階で、頭をグイーーンと引っ張って、そしたらヌルーンと体が一気に出て来たそうです。
なので、頭の一番デカい部分が出終わると、もうお産も終了間近ってことなんでしょう。
どの位プッシュしたでしょうか。。
プッシュ(いきみ)初めて20分後、息子はこの世に無事に誕生しました。
息子が無事に出てきてからは、後処理で胎盤やら子宮内に残っているものを出す処置がされました。あと、アソコの裂けたのを縫ったりしていましたが、これも全く痛みは無かったです。
私の場合は幸い、裂けるのは本当に少しで済んだので縫合も少なかったです。出産前まで続けていた「会陰マッサージ」がかなり効果テキメンで、出産する当日もマッサージに使用したオイルを塗っていたので、会陰が少し柔らかかったのかもしれません。
会陰マッサージについては以下の記事で詳しくご紹介していますので、出産間近の方は参考までにどうぞ。
参考会陰マッサージは効果絶大!助産師から聞いた、裂けるのを最大限に減らすマッサージ方法をご紹介します!
後で振り返って思ったのですが、アソコが裂けた部分の縫合が痛く無かったのは、麻酔がまた効き始めたせいか、それとも陣痛が痛過ぎて痛みが麻痺していたので痛く無かったのか。どっちだったのかは未だ分かりません。。
2:31PM、息子が誕生!
20分程いきんだ後、無事に息子が誕生しました!
へその緒が野太くてビックリ…。。
初めての子なので、これが普通なのかしっかりしたへその緒なのかは分かりませんが、自分が思っていた以上に太くてちょっと驚きでした。このホースで私から栄養を吸収していたんですね。。
産まれてすぐにカンガルーケアで、胸の上に産まれたてホヤホヤの赤ちゃんを乗せられました。(↓こんな感じで)
本当に不思議な感じでした。。。「今までお腹に入っていたのは、アナタだったのね!」という感じです。
いきなり人間が一人、自分の前に突然現れて、、、陣痛が来ても、今日、この手に自分の赤ちゃんが抱けるなんて、本当に信じられなかったのですが、それがいきなり現実となり、ホントーに不思議な感覚で、赤ちゃんを抱っこしながらベッドでボケーとしていました。
▲息子と初めてのツーショット!
あともう一つ謎だったのが、産まれたての赤ちゃんが風呂に入ったかのように既にキレイだったこと!あと、ニオイも何故かよい匂いで…赤ちゃん独特の匂いがしたのを覚えています。
出産後の希望で、自分の胎盤を見せてもらいましたが、これは本当にグロかったです。。でも良い記念になりました。
ついでに書いておきますが、息子はB型肝炎の予防摂取を産まれてすぐ受けました。さすがアメリカ。。
無痛分娩(出産)に掛かった費用
多分、アメリカ在住組の方はここが最も興味がある部分だと思います。
結論から言いますと、出産&分娩に掛かった合計は「$17,263.00」請求されました。
もちろん保険適応前です。
保険適用で合計「$2,137.54」になりました。
私たちは旦那君の給料から毎月引かれている医療費だけに使えるHSA(ヘルスセービングアカウント)を持っているので、それから$1,000を支払ったので、結局のところ自己負担額は「$1,137」のみとなりました。
上の請求とは別に、以下の請求書↓が二ヶ月ほど経ってから送られてきました。
- 入院中(二日間)の新生児のケア
保険適用前【$3,953.00】→保険適用後【$178.00】 - 無痛分娩の麻酔費
保険適用前【$3,459.50】→保険適用後【$165.00】
これらの請求書もすべてHSAで払ったので、これらのOut of Pocket(自己負担額)はゼロで済みました。
あと、これらの金額の他に妊婦検診(これはパッケージで$2,000程)と、エコーとNST(ノンストレステスト)などの請求額(合計$1,000程)を足せば、今回の妊娠&出産に掛かった合計金額が算出できると思います。
妊婦検診のパッケージ費($2,000程)は、出産前に支払う必要があったので、こちらもHSAから$1,000払って、残りは自己負担になりました。
妊婦検診の請求書は、まだ整理していないので概算になりますが、今回の妊娠&出産で支払った自己負担額は合計で「$3,000」程になるのではと思っています。
あり得ないくらい医療費の高いアメリカでは、クソみたいな医療保険でも入っていることが重要、ということがよくわかりました。(笑)
※今回の合計金額は概算になるので、時間が出来次第、請求書を整理してここに詳細を載せたいと思います。
無痛分娩を体験して思ったこと、まとめ
無痛分娩と言っても、やはり麻酔をするとお産が多少進むのが遅くなるみたいなので、子宮口はなるべく開いてから麻酔をすることが好ましいようです。
私は子宮口5cm〜6cmの段階で既にめちゃくちゃ痛かったのですが、「無痛の麻酔は7cm開くまで出来ない」と言われ、7cm開くまで病室を歩き回って待ちました(涙)
でも病院に着いてからは合計7時間程でお産が終了したので、無駄な体力は極力使わなくて良かったのと、お産も子宮口の開きもかなりスムーズだったので、出産が終わってからは結構元気でした。
とにかくお腹が空いていたので、産んでから一時間くらい後には食べ物をオーダーしていました。(笑)そりゃそうですよ、朝方から朝食抜きで出産だったんですから!
あと、無痛と言っても陣痛中は痛いです。
でも、絶対に我慢できます。
痛みに波があるから、痛くない間は不思議とかなり普通なんです。陣痛が来ている約1分間だけがかなり痛いだけです。
子宮口が6〜7cm開いた時の陣痛の痛みは、多分もの凄く痛い生理痛の3〜5倍位の痛みです。で、出産時の痛みは10倍になります。
たまに100倍痛いとか言う人が居ますが、私は正直そこまでは無いなって思いました(笑)
「胃痙攣」の痛みといい勝負です(笑)
「無痛分娩」という選択は、自分にとってかなり良かったと思っています。
ここはアメリカなので特別希望しない限りは、ほぼ無痛分娩になってしまうのですが、推奨されている理由も今回の体験でよくわかりました。
特に高齢出産の場合は体力が若い人に比べて無い人が多いので、産後にかなり違いが出るだろうなぁと感じました。陣痛の痛みを我慢するのにも、かなりの体力を使いますしね。
私は途中から無痛では無くなりましたが、麻酔を入れてもらった後は、痛みが嘘の様に消えて、体も心もすごく楽になったのを覚えています。無痛だったからこそ、いきみまで無駄に必死の形相で陣痛に耐える必要が無かったので、体力の温存も十分に出来ました。
これなら二日後に退院も可能だな〜と、普通に思いましたよ。アメリカの妊婦さん、本当に元気な人が多いな〜と思いました。
無痛分娩は痛みに弱い人、高齢出産の人、産後の体力を温存しておきたい人にはおすすめだと思います。
2016/11/04 追加情報
無痛分娩の麻酔が途中で切れた理由が知りたく、一ヶ月検診の際に担当医に聞いてみたところ、「ベッドで寝ている時に背中から通っている麻酔の管が何らかの形で潰れてしまって、麻酔が止まってしまって産む直前で切れてしまったのでは?」という見解を得られました。^^;
「プッシュ中は激痛だったYO!何で?(「エピドラル代返金しろ!」←心の声)」と尋ねると、「それは非常に稀なケースだ」ということで、考えられるのは上↑で説明したような事が一番考えられるってことでした。
無痛の皆様、麻酔を入れてもらった後も麻酔の管には注意してベッドでリラックスしてくださいね。(私の二の舞にならないように…)
いかがでしたか?
今日は私の無痛分娩の体験記を、かなり詳しく出産時の時を思い出しながら書いてみました。スマフォに色々と時間をメモしていたので、それが記憶を呼び起こすのにかなり助かりました。^^
今までは「Techガールの出産までの記録」で出産までを詳しくブログしていましが、出産してしまったので今後は「Techガールの出産後の記録」として、同じようにシリーズで詳しく書いていきたいと思います。
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無痛分娩を体験された方、アメリカで出産経験のある方からのコメントもお待ちしています!いつでもWelcomeで大歓迎です〜^^
出産後は、可愛い赤ちゃん期の息子の様子を写真に収めるべく、家族揃って「ニューボーンベビー」の撮影を行いました!アメリカじゃセンスの良過ぎる、ハイクオリティのニューボーンベイビーフォトを撮る人が多く、結構一般的に行われています。
撮影した写真は以下の記事で詳しくご紹介していますので、合わせて読んでみて下さいね♥
参考日本で人気急上昇のニューボーンフォトを本場アメリカで撮影!可愛過ぎるポーズ満載♥生まれたてホヤホヤの赤ちゃん写真を思い切って大公開!
最後まで読んで頂き有り難うございました。
また次回も宜しくお願いします☆