こんにちは。@Techガールです。
つい先日、掻爬手術を担当した産婦人科医から急に電話があり、なんでも「次の妊娠に向けて伝えておきたい事があるんで、気づいたら電話下さい」って事で折り返し電話してみました。
すると、「MMRのワクチン(特に風疹)が弱くなって来てるか
ら、次に妊娠する前にMMRを打っておいて」との事でした。
2014/8/11 更新
抗体ですが検査基準値が間違っていたらしく、結局「抗体は十分あった」との事で、再度連絡をもらいMMRの再接種は必要なくなりました。危うく必要のないMMR接種をさせられる所でした・・いい加減な産婦人科で本当ビックリします。
ご存知の方も多いと思いますが、このMMRというのは「三種混合ワクチン」の事で、
- M:麻疹(Measles)
- M:おたふく風邪(Mumps)
- R:風疹(Rubella / German measles )
全ての頭文字を取って「MMR」と呼ばれています。風疹はアメリカでは「German measles」とも言われています。
アメリカへ移住する人や留学する人は、この三種混合を事前に接種してくる事が義務づけられています。(母子手帳などで接種した記録を証明・提出すれば、接種しなくて良い場合もあります。)
私がアメリカに留学する2008年頃の話ですが、その数年前にアメリカのある大学で風疹が大流行したらしく、それからアメリカ国外から来る留学生にも、アメリカ国土上陸前にMMR(三種混合予防接種)が義務づけられるようになったそうです。
妊娠を希望する前には風疹・麻疹・おたふく風邪の予防接種を忘れずに
話がちょっとずれましたが、なぜ妊娠の前に風疹・麻疹・おたふく風邪の予防接種が必要なのかと言うと、このMMR(三種混合予防接種)は、妊娠期間中は接種する事ができないからです。
特に「風疹」は、妊娠初期に母親が感染すると、赤ちゃんに障害が出る恐れがあるので、小さい子どもと接触する機会の多い職業の方などは、妊娠を希望する前から、このMMR(三種混合予防接種)をしておく事が安全だと思います。
具体的に赤ちゃんにどのような問題が起こるかについてですが、もし妊婦さんが風疹に感染した場合、赤ちゃんは「先天性風疹症候群」という、目や心臓に何か問題を持って産まれてくる可能性があるとの事です。
詳しくは「風疹に関して、心配しておられる女性のためのQ&A」(リンク切れになりました)のページを以下に引用させて頂きましたので、下をご覧下さい。
Q2: 胎児(あかちゃん)に起こる問題にはどのようなものがありますか?
A2: 難聴(耳がよくきこえない)、白内障(目のレンズが白く濁り、よく目がみえない)、心臓構造異常(心臓の形の異常)などが起こりやすいとされています。これら障害が発生した場合、先天性風疹症候群(CRS, congenital rubella syndrome)と診断されます。引用:公益社団法人 日本産科婦人科学会
風疹に関して、心配しておられる女性のためのQ&A(リンク切れになりました)
もし、妊娠中に風疹に感染した場合ですが、妊娠20週以降だと、ほぼ赤ちゃんへは問題ないとの事ですが、それより前の妊娠初期(4〜5週頃)では、赤ちゃんへの感染も心配されるとの事です。
産まれてくる赤ちゃんを守る意味でも、今妊娠を計画中の方は、すぐにMMRを受けにいくか、血液検査をして、風疹の抗体がどの位あるかをチェックしてもらうのも良いかと思います。
この抗体は、子どもの頃に接種していても、大人になって抗体が弱くなって来る事もありますので、やはり妊娠を考え始めたら風疹の抗体を調べてみる事をおすすめします。
もちろんママだけでなく、パパにもMMRの接種(接種した事が無い人や随分前に接種した人)をお願いしておく事をお忘れなく。
妊活中のMMR接種の注意点とは?
MMR接種で注意しないといけない事があります。
それは「MMRを接種後は、2ヶ月間は避妊」をしなければいけません。
予防接種で軽く風疹に掛かった状態で、体の中に風疹の抗体を作るので、大事をとってそれだけ期間をあける必要があるのだと思います。
しかしここ、アメリカではその期間が結構短いんです。(汗)
MMR接種後も、避妊は一ヶ月の間だけでOKなんです。
以下は、※CDC(Centers for Disease Control)のポスターなのですが、しっかりと「avoid conception for 4 weeks(4週間は妊娠を避ける事)」と記載されています。
※アメリカのCDC(Centers for Disease Control:アメリカ疾病予防管理センター)より
※大本のポスター(Immunization & Pregnancy)より
どうして日本では2ヶ月という長い期間を設定しているのかは分かりませんが、日本で使用しているMMRとアメリカで使用しているMMRのワクチンの種類がちょっと違うのかもしれません。
以下は日本でのMMR(三種混合予防接種)接種後の避妊期間です。
ワクチン接種後2カ月の避妊期間をお願いしているのは、風疹含有ワクチン(麻疹風疹混合ワクチンで受ける人が多いと思います)は、生ワクチンの種類に分類されますので、接種後は一旦、体の中でワクチン用に弱められた風疹ウイルスが増えます。その時に妊娠していると胎内の赤ちゃんに感染する可能性があるから、2カ月間の避妊をお願いしています。
引用:NIID 国立感染症研究所 ー風疹発症後の妊娠について より
なるほどですね。
でもアメリカは何で一ヶ月でいいんでしょうね。。不思議ですが短くてちょっと得した気分です。(笑)
ちなみにですが、妊娠期間中にうっかり風疹の予防接種を受けた方でも、胎児に異常があった例が今まで無いそうなのです…。
でも倫理的にはやはり危ないので…って事で、やっぱり2ヶ月避妊なんでしょうね。きっと、このことを証明するエビデンスがもっと必要なんだと思います。
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妊娠前にMMRのワクチンを接種しておく事は、ママから赤ちゃんへ最初のプレゼント
前もって妊娠前にMMRのワクチンを接種する事は、産まれてくる赤ちゃんにもお母さんから十分免疫をもらえるので、産まれてから半年位の間は、その病気の感染から赤ちゃんを守ってあげられるそうです。
これはやっぱり抗体があっても予防接種をもう一回受けておくべきですね。
この風疹という病気自体、とても感染力が強く、感染者が隣に居るだけで感染してしまうという、妊婦で抗体が無い人に取ってはとても怖い病気なのです。
ですので、もし近々病院に行く機会でもあれば、妊娠を予定しなくてもMMR(風疹・麻疹・おたふく風邪の予防接種)を接種しておくと、自分の健康に為にも安全かもしれません。
私はアメリカに移住する前にMMRは接種しないといけなかったのですが、訳ありの手違いでこのMMRを一週間以内に2度接種してしまったのです…(笑)
当時は全く笑えない状況でしたが、こんな直近で2度も予防接種を受けてしまった事がとても怖くて…でも結局なんとも無かったのでヨシとします。(笑)
私は結局十分抗体があるようでしたが、妊娠を近々望む方で、MMR(三種混合予防接種)の接種がまだの人、子どもの頃に接種しただけで、大人になってから接種していない方は、大事を取って、妊娠前は抗体の検査をする事をおすすめします。
ちょっとしたトリビア
先ほど触れたCDC(Center for Disease Control)ですが、今では絶滅してしまった、あの天然痘を保管している世界でも数少ない施設なのだそうです。この天然痘の株を保管しているのは世界で2施設だそうですが、一つがこのCDCで、後一つはロシアの国立ウイルス学・バイオテクノロジー研究センターだけなのだそうです。
今日のブログは私が妊娠〜流産を体験して自分で調べた情報になります。MMRの接種はちゃんとご自分の主治医と相談してから接種してください。(※ブログの内容はあくまでご参考までに。責任は持てないのでご了承ください。)
如何でしたか?
妊娠を望む全ての女性の方にとって、少しでもお役に立てたら嬉しいです。
最後まで読んで頂き有り難うございました。
また次回も宜しくお願いします。